受講者が出版した本

     
ここにご紹介する本はすべてヒーリング・ライティングの受講者が出版した本です。

もちろんヒーリング・ライティングに参加したからといって本が出版できるわけではありません。本を出版なさったかたひとりひとりが つきない言葉への興味から実現したことです。

ここで紹介することでこれらの本を多くのかたに知ってもらい、これから出版にチャレンジするかたの励みにもしていただけたら幸いです。


歌集 ありふれた空

十谷 あとり 著

発行・北冬舎  発売・王国社  定価:2000円+税

オビのコピー

死ぬときも生まれるときもひとりだと思えば何とありふれた空

永田典子氏 「彼女の初期の作品には言い知れぬ欝悶の翳りがあった。しかし、程なくしてそのステージからの脱出が行われた。歌人・十谷あとりの誕生であった。・・・十谷あとりの歌は、若くして多くのコトバを知っている者にあり勝ちな空廻りを見せない」


著者からのメッセージ

みなさまこんにちは。十谷あとりです。
2000年から、短歌を始めて、2003年の6月に、歌集を出しました。本の名前は、『ありふれた空』といいます。どうぞよろしくお願い申し上げます。



小学生の頃からことばを書くのが好きで、書いては捨て書いては棄てを繰り返し、いつか本を出したい、書いたものを誰かに読んでもらいたいとずっと思っていました。

でも、思っていただけでした。

つなぶちさんの『ヒーリング・ライティング〜自分史を書く〜』に参加して気付いたのは、自分のことばと、自分の気持ちとの間にある「すきま」「ねじれ」です。自分が発することばは、必ずしも自分の本当の気持ちとイコールではない。このことはわたしにとってはすごい発見でした。どうしてそうなるのか?ということも、深く考えさせられたのですが、それよりもっとうれしかったのは、自分が言っていることが本当に自分の気持ちと一致しているかを確かめる方法を見つけたことです。

自分の気持ちを書いて、それを自分で声に出して読み上げてみること。

自分の声が自分の耳や骨を通って入って来る時、頭が理屈でその内容を判断するのとは別に、(うん、そうそう、そうだね)とか、(え、何かそれ、違うんじゃない)とか、自分の身体が感じる。そんな体験をしました。それはものすごく新鮮で、気持ちのいい体験でした。

その後、チャンスが巡ってきて、本を出したい、と思いました。口に出すのはすごく勇気が要ったけれども、「本を出したいです」と言いました。「本を出します」と書きました。言った時、書いた時、すごく大それたことを言った/書いたようで、頭の中は空恐ろしい気持ちでいっぱいでしたが、身体は、胸のあたりの温度が上がって、力が湧いてくるように感じました。

それから後は、(出したい)と思うだけじゃなくて、出すために、文字通り奔走しました。そうして生まれたのが、『ありふれた空』という本です。



今、一冊の本を生み出したことで、やっとあるがままの自分を宥せたような、受け容れられたような気持ちでいます。そして、何もかもが今から始まるような気持ちでいます。


本の購入方法

 著者へメールを送って下さい。

 chakki@a2.shes.net


現代魔術体系7 無の書

ピート・J・キャロル著

金尾英樹訳

秋端 勉監修

国書刊行会刊

オビのコピー

現代魔術の新たなる視座

英国魔術界の異端児たる混沌魔術はA.O.スペアをその祖とし、伝統魔術のテクストを昇華させることによって独特の体系を確立した。

「混沌魔術」という言葉そのものの発祥の書であり現代魔術体系にパラダイム・シフトを引き起こした本書を抜きにして、現代魔術を語ることはできない。


著者からのメッセージ

混沌魔術は、何より、いままでの魔術とはことなり、創造力を大事にし、また、あなたの芸術的なセンスを引き出す魔術です。本書『無の書』を通じて、ぜひあなたの人生にパラダイムシフトを起こしてください。

翻訳という作業は、やってみてわかったのですが、言葉のぎりぎりの限界点を見つめつづけて行う作業です。

「どういう表現だったら、この内容は通じるのか?」

ということを訳者は問い続けながら、それでいて、正確に著者が伝えようとした意味を探究しつつ、ある言語(私の場合は英語)と、別の言語(私の場合は日本語)の間にある隙間を埋めるような、言葉と言葉の間に語られ得ないものを感じながら、どれだけのものが伝えられるか?という可能性への挑戦です。

自分の使う言葉の癖と対面し、どれだけ自分は言葉に対して無力なのかという絶望を感じながらも、そこを通り抜けて、言葉としての自分と対峙する作業です。「何が書かれているか?」ではなく、「どう伝えるか?」というフィールドが翻訳者の仕事領域だと思います。

さて、ヒーリングライティングに参加して今回この膨大なそして長い年月がかかった翻訳を完成するために役立ったポイントは、自分の言葉に対する姿勢の本質的な自分の部分を掴んだからと言えると思います。

言葉との対峙にくじけながらも止まらないように次に進めたのは、自分を見つめ直す作業を徹底的に出来たからだとも言える。

自分の人生が一瞬のうちに垣間見えると、もしかしたら、自分の人生がどれだけうすっぺらいか?どれだけ無意味なものなのか?が見えてくるかもしれない。少なくとも私はそうだった。しかし、そのことにワークショップを通じて、OKを自分に出せた、何でも持ち出せる場にいたおかげで、こういった自分の偉大なる作品(マグナム・オプスorグレートワーク)が残せたのではないか?と誇りに思います。また、もしかしてそっちの方が大きいかもしれないですが、このワークショップに出て、自分が転職を決意し、そのことから、環境を劇的に変えて、死に体だった翻訳の作業を復活したり、何よりも、自分の進むべき道を創り出したことはいま振り返ってみて自分の人生に大いなる影響を与えている、とはどう控えめにいっても言えるようだ。


本の購入方法

1. http://www.communication.ne.jp/Beatwork/books.htm

 で購入できます。

2.著者に連絡。

 chaosmagick@mail.goo.ne.jp

 宛にメールして下さい。

Healing Writing

http://www.tsunabuchi.com