1993

(夜になると解き流した髪)

ロードス島(ギリシャ)2400年祭招待作品
イリウポリ市(ギリシャ)サマーフェスティバル招待作品




初演:1993.8.19 Medieval Moat Theater

台本:田川伸一
演出:熊谷乃理子
振付:熊谷乃理子/池宮中夫
舞台総指揮:松行俊二
美術:池宮中夫
照明:田川伸一
音響・効果・編集:畑田裕之
舞台監督:黒田隆行
衣装:西脇久枝/若林欣子
振付アシスタント:秋田真実
美術アシスタント:上野昌子/ 伏木香織/金子あい
照明アシスタント:上野昌子
制作:田川伸一/橋本希望/本田愛子
総合制作:五十嵐顕男 (アテネ市アートセンター)

協賛:国際交流基金/東京都文化振興基金/ Greek Art Center
後援:ギリシャ政府観光局




ディオニソスに操られたバッコスの信女たちは、
その夜になると髪をふりほどき、
衣服を振り乱しけたたましい叫び声とけだもののような、
すばやい動きで山をかけめぐり、
動物の血肉をむさぼり狂乱する。
“ディオニソスは、狂気の世界へと女たちをいざなう”


この作品は、ギリシャ神話の「オレイバシア」の踊りの描写をヒントに現代の社会もしくは、個人の中にひそむ「狂気」をテーマに、私たちの生活に降りかかる様々な「災い」の中で起こる人間の苦悩や、その葛藤の中で生じる不安・恐怖を、現代の人間対人間の関係において描いたものである。また、この物語は、古代ギリシャのようなある特定の時代や場所を設定するのではなく、新たに創り出された仮想の世界によって展開をしていく。随所にギリシャ神話に登場する人物、物語(パンドラの箱、プロメティウスの火、ディオニソス、ナルキッソス、バッコスの信女)がドラマの構成として挿入される。
私たちの日常生活の中に潜む心の裏側の世界・・・闇。多くの「災い」を生み、亨楽と苦悩が同居する私たちの心。決して途絶えることのない闇の歴史。繰り返し行われる様々な出来事とその矛盾。それはあたかも心地よいかのように陶酔の境地へと誘い込み、私たちを惑わす。夢である最後に訪れる結末・・・。しかし、私たちに降りかかるいくつもの「災い」が、人生ゲームのコマのように誰かの手によって突き動かされているとしたら。
いくつもの問いかけが、今現在の私たちに提起される。




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