1996

(ザイ)

'95ヨーロッパツアー9月ドイツヴェルクシュウタットビューネ初演


初演:1996.3.13
   横浜ランドマークホール
   (ランドマークプラザ5F)

テキスト:池宮中夫
演出・振付:池宮中夫/熊谷乃理子
出演:熊谷乃理子/池宮中夫
   古賀 豊/落合一修
   岡庭秀之/神林和雄
   佐藤信光/佐藤香織
   高橋信子/楠田建造
   佐藤昌枝/早稲田陽子
   奥田純子/真殿 拓
   相澤哲/杉崎智美
   木寺美由紀/重森 一
   北島由里香

コンセプト・美術:池宮中夫
作曲・編集・音響:畑田裕之
照明:福田玲子
舞台監督:黒田隆行
舞台監督補佐:吉村俊弘
演出補佐:上野昌子
衣装アドバイザー:若林欣子/亀山昌美
宣伝美術:芹沢啓二
宣伝写真:箕田圭介
写真:大洞博靖
翻訳:佐藤美由紀/武村知子
協賛:MFIVE ONE/丸紅株式会社
   株式会社地球倶楽部/YUNICO
   東京国際ニュースサービス株式会社
   札幌映像社

協力:志田英邦/渋谷清道
   出口大介/石井慶太
   立教大学ダンス部

制作:ノマドオフィス
   小山田サトル
  (ステューディオ サ・ルー!)

主催:ノマド〜s
   財団法人横浜市文化振興財団
   バニョレ国際振付賞日本事務局
   三菱地所株式会社



第一部
その光景は日常見かける境界とその場所、
更にここの椅子(誰の席?)とここの自分と
4つの存在として際立って感じられる。
その存在は、やがて無数のまなざしに捉えられていることを知る。
円柱上にそそり立つ人工芝の回りに群がるダンサー達。
バーベキューの庭?
家族や友人の語らいが想像できるユーモアあふれる場面だが、
それは未来の博物館のようでもある。
やがて円柱の芝生の地底奥深いところからフクロウの声が聞こえ、
地底に眠る森が目の前に広がっていく。
シーン
1 調和の幻想
2 バーベキューの庭
3 地底のフクロウ
4 赤い人工芝
5 ダイイン

第二部
何かが光っていいる。暗闇の結晶だろうか。
深い闇の奥から背中と掌がこちらをじっと見ている。
放つ・打つ、場所を離れる・送り出す、あらわす・明らかになる、
起こる・はじめる・出す、開く・伸びる・散る(テキストより)
これら5つの語群が直感的に生きていくための
“発生態”というイメージのダンスで現れ、
ついに思いもよらぬところへ展開していく。
身体から生みおとされる新しい歴史とはいったい何なのだろうか?
シーン
6 時のふるさと
7 聞きつける
8 感触塵と宇宙塵
9 先入観
10 縁と淵
11 ダンスと
12 マチスのダンス


ぬいぐるみの狼がまだ誰も読んだことがない物語を書き続けている。グリム童話集の「狼と七匹の子やぎ」は、「ぐるりをおどりまわりました」と、うまい具合に終わっている。テキストはそこから始まる。存在の“在”をキーワードに、イグズィスタンス=実在、生存、前存在物といった様々なスケールのザイを身体から解き放つ。ザイとは、生きて“在る”罪?ザイとは死んで土と“在る”いのち?
これがダンス。生成と消滅の淵に見える一瞬の肉体、人間の持つ、“在”ろうとする意志、力、感覚。電脳時代の未来の果てでも、どの国のどんな都市であろうとも、そのダンスのもち得る力は変わることがないだろう。
ダンスと社会、ダンスと思考、ダンスと哲学、ダンスと言葉、ダンスと身振りなど、そのどれもが粒だって宇宙塵のように“在る”。




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ABSENT / ZAI / side body / plis / LOW