横川駅を見下ろすように、聳える山がある。 その天辺のオーバーハングした岩が、通称「ざんげ岩」。因みに手元の登山地図(昭文社)にも「ザンゲ岩」とあった。 鉄的には恰好の俯瞰ポイントで、横川駅全景から、丸山、坂本・・・新線下り1号トンネルまで見渡せる。古くはアプトの時代より、ここで多くの記録が残されてきた。 「レイル・マガジン」誌(1990/8)で詳しく紹介された頃は、今にしてみれば牧歌的であったような気もする。 その後、横軽廃止の「その日」がじわじわ迫る中、ちょっとした「俯瞰ブーム」があり、多彩に狙えるざんげ岩は、その定番として広く知られるに至る。 かく言う私の「ざんげ岩デビュー」は1995年春。何かと絶好調の頃だったが、新参もいいところなのである。 鉄の間では「ざんげ岩」の名が独り歩きしているものの、一方地元ではあまり通じないようで(汗)、山の名としては「鼻曲山」の方が通りが良いらしい。 さらに聞くところによれば、本当は「龍駒山」なのだそうな。因みに「峠の湯」にも「龍駒」という名のお風呂がある。 横川駅との高低差は大体250mくらい。これを1/150にすると・・・・・つまり身長170cm余の視点から、足元のNゲージを見ているようなカンジ! 「文化むら」の車両達も、ひょいっとつまめそうに見える。 あの日、最後の「あさま37号」を見送ったのも、ここだった。そして、ここから碓氷を見続けようと、決めたのである・・・。 |