六番目の小夜子たちの物語
第9回『恐怖の文化祭』(後篇)のあらすじです。ネタバレしています。
@2000.6.3rd
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 文化祭での芝居『六番目の小夜子』は、突然襲った突風によって中断されました。
 体育館の窓硝子は全て割れ、照明器具の電球も全て破裂、出入り口の扉からは容赦なく強風が吹き荒みます。それらが、体育館に集まっていた400人の全校生徒達を、完全にパニックに陥れてしまったのです。その時、壇上で自動操作されているスライド機の明かりに、一人の髪の長い少女の後ろ姿が照らし出されていました。潮田玲関根秋唐沢由紀夫加藤彰彦花宮雅子溝口和彦らがそれに気づいたとき、ひときわ大きな風がその少女のセーラー服の赤いスカーフを吹き飛ばしました。玲は隣の席に座っていたはずの津村沙世子に話しかけますが、沙世子はいません。そして、壇上にあった少女の姿も、もうありませんでした。
 翌日。生徒達に特にケガ人が出たわけでもないため、文化祭は執り行われていました。昨日の出来事は単なる強風で片づけられていましたが、新聞などに強風が発生したようなことは報道されてはいません。生徒達の間には「サヨコの仕業」という雰囲気が漂っていましたが、雅子は「全て沙世子が仕組んだことではないか」と口走り、生徒達に再び沙世子に対する敵愾心を起こしてしまいます。
 秋は自分の下駄箱に入れておいたカメラが無くなっていたため、それを探していました。しかし、結局、カメラは部室に置かれていました。しかも、新しくセットしたばかりのフィルムが使用されていたため、秋はそれを現像してみることにします。
 文化祭二日目は無事終了し、二年A組でも、「うたごえ喫茶みぞぐち」の反省会を行っていました。そこに、今日、クラスメイト達の前に姿を見せなかった沙世子がやってきました。玲は、沙世子の制服のスカーフの色が自分たちと少し違うことに気が付きます。沙世子は昨日の騒ぎの途中で破いたからと言うのですが……。
 雅子は、沙世子に対する疑惑を追及しようとします。壇上に謎の少女の姿があったときにどこにいたのかという問いを、沙世子にかわされてしまった雅子は、預かっていた「六番目の小夜子」の台本を切り札として持ち出します。しかし、それも、台本の内容が違うということを示して、沙世子は帰ろうとします。それでも雅子は、沙世子が“六番目のサヨコ”ではないかと食い下がります。すると、とうとう沙世子は、転校以来のみんなの態度に対する憤りをぶちまけてしまいます。自分は特別な力も無い、只の転校生だと言って走り去ろうとする沙世子と、尚も食い下がる雅子、沙世子を引き留めようとする玲はもみ合いになりました。二人を振り払おうと沙世子が「離して!」と叫んだとき、沙世子の心に共鳴するかのように教室全体が震え出します。そして、二人の手が沙世子から離れたとき、振動はピタリと止まったのです。「違う、私じゃない」と沙世子は言いますが、クラスメイト達の沙世子を見る目には、もう、異物を見る畏れと戦きの眼差ししかありません。沙世子は言葉もなくその場を去るしかありませんでした。
 秋は、昼間、設楽正浩からサヨコの共通点を聞いていました。「歴代のサヨコは全て同じ担任のクラスから出ている」というのです。そこで、秋は、六番目のサヨコの担任、黒川が帰宅するときに後をつけることにします。しかし、辿り着いた先は秋の母が経営する花屋でした。黒川は秋の母親に呼ばれていたのです。そして、そこで、母が由紀夫を引き取りたいと考えていることを知り、秋は動揺するのでした。
 その夜、玲は今までのサヨコとの交流を思い起こしながら、今日、沙世子を庇うことすらできなかった自分に落ち込んでいました。自分は沙世子に何もしてあげられない、何も言ってあげられないと悩む玲に、玲の母は「してあげられることは必ずある。世界中で玲は玲だけなのだから、自信を持て」と慰めるのでした。
 文化祭三日目。二年A組は、担任の黒川がサヨコの芝居で起こったことの全責任を負わされ、立場が危うくなっていることを知ります。雅子は再び激しく沙世子を責め、六番目のサヨコなのではないかと追求します。そんな二人の様子を見かねた玲は、クラスメイト達の前でとうとう告白するのです。
「六番目のサヨコは、わたし
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