YS−11

YSな日々 〜奇行ログ


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2022/10/21(金)
”キンコン西野”氏が云々という機体について、
およそ 2年ぶりの 続報であろうか。スゲースゲーと都度都度初耳のように騒ぐ向きは健忘症かいというのはさておき(苦笑)、報道によれば「キチンと保存しようと思って、 『YS11』をインテリアにした一棟貸しの宿を作ることにしました」との由。当初は機体を宿泊施設に改造するような話だったが、 貴重だ貴重だという声にでも押されて、軌道修正か。 ◆前出の「キチンと保存」の意味するところは定かでないが、「インテリア」とあれば普通は、カットモデルなりを散りばめるのかと思うところ、 機体を活かした宿泊施設計画からの転換であることを踏まえれば、静態保存とも取れる。ただ仮に自力で飛来できたにしても、分解せずに陸上移動できる場所など非常に限られるから、 分解・組立は必須と考えるのが自然である。科博がやったような水準での分解・組立は、流石にやらないにしても、一昨年それを実施した科博周辺には、 データとノウハウが既にあるし、形を維持するだけなら省ける手間も少なくなかろう。そういう意味では、タイミングは悪くないが・・・。

2022/10/14(金)
出ましたな、朝ドラ。離陸するエアーニッポン JA8761、流石は NHK、豊富なライブラリから出してきたのであろう・・・・・でこれ、退役した 2003年、
最果ての稚内から丘珠へ 、そして ANK機としては最後の女満別から新千歳へ 、搭乗した機体だったりする。あれから19年だよ・・・。機内撮影はどうも、但馬に保存されている元JA8734 を使用した由・・・・・第1話にも登場、 どうも怪しいナーとは思いつつも、頭上のハットラックまで見えず、決め手に欠けてた・・・・・そうそう、 但馬の機体も以前訪ねている 。 ◆劇中主人公らは 4列目か 5列目あたりに座ってるようなのだった・・・・・機窓より見るエンジンナセルの感じで・・・・・が、あんなに静かなワケはない(笑)。 これがプロペラ面真横の3列目ともなると、頭がボーッとしてくるレベル(爆)。乗り慣れた人は後ろの方を選び、ヲタはとにかく前前前(笑)というのが実際ではなかったか。 ◆野暮を承知で当時・・・・・1990年代半ば・・・・・のどの路線を乗ったのかと考えると、実際福江には飛んでいたらしい。それも ANK で。しかし福江のモデルと思しき島から本土までは、 フェリーに乗っていたし、大阪まで飛行機で帰りたい、という台詞からすると、長崎〜伊丹、乃至福岡〜伊丹と考えられるのだが、これらはとうにジェット化された幹線。 考証の綻びとなり得はするが、視聴者サービスとして許容されていいだろう。


2022/9/6(火)
デアゴ「JAL旅客機コレクション」、今日発売の No.64 は SWAL と JDA の 2機セットなのだな。よぉーく見ると JDA の方、JA8612「聖火」ではないか。試作 2号機、 その名の通り 1964年の東京五輪で、聖火を空輸した・・・・・その時は ANA の装いだったが・・・・・機体で、このシリーズとしては DC-6 (JA6206) と揃った形。 ローンチカスタマーたる ANA に先んじて、更にエアライン納入先第一号・・・・・たしか ANA が最初期型を見送ったのだと思ったが・・・・・の TAW をも出し抜く格好で、 JDA がこの機体で最初に営業線に就航させたのだったが、今回のモデルはその時のものであろうか。その後は短期のリース先を転々とし、その都度装いも変えたのだろうが、 1980年に解体というから、聖火空輸にエアライン初就航と、華々しい経歴を持ちつつも、その生涯は案外に短かった。

2022/9/4(日)
試作機の初飛行から60年、やはり成田にいる当の機体に会いに行かねば、と思っていたら、航空科学博物館でも催しがあり、天候もまずまず、久々にツーリングがてら。 なんでも、YS-11 を展示している各地の施設で、それぞれ違う絵柄の、下田信夫氏のイラストの缶バッジを配布しているらしいのだが、さすがにそうあちこちは回れづ、成田一本にせざるを得づ。 ◆さて入館しました、特別展示コーナーを覗きました・・・・・配ってる様子がない。終わりましたという掲示もない。っかしーなー・・・・・たしかにここでも配る筈と、スマホで確認(苦笑)。 最初の週末とはいえ既に遅かったか、終ったなら終わったで何か掲げてよ、と訝りつつ、一応、と入口の人に訊いてみたら、在庫はまだある由。ただし、数に限りがあるので、 館内のスタンプラリーをクリアしたら渡すことにしている、と・・・・・それ、¥200 ナリ。しゃあない、やりますよ、やりゃーいーんでしょう。 まあ、入場者に片っ端から配ってたらとっくに終わってた可能性は大なので、訊かなきゃ分からない上に有料のお蔭で!(笑)機会が得られたと捉えるべきか。 管内 5ヶ所でポンポン捺して回り、よーしこれでどーだぁー。確保。普段の景品であるらしいシャボン玉もくれたが、オッサンがこれをフーフーやる図を想像・・・。 ◆ミッションをクリアしたところで、あらためて特別展示コーナーへ。パネル展に、マニュアル類の展示、TDA の車輪、三菱重工羽田補給所の在庫と思しき、木箱入りコクピット窓。 あと試作機がここへやって来た時の、組付けの様子を再現した模型・・・・・あ、空港からそのまま転がしたのではなかったんだっけか。そういえば、千葉県内に暫く置かれた後、 首だけになって皮も一部剥いだ格好になっていた、元 JCAB 機 JA8711、シートに包んで野外に置かれたままの様子。遡るともう15年くらい前にやって来たのだったが、最後に見てからでも10年。 構造がよく見えるし、常設展示してもいいだろうに・・・・・今回も、特別展示の「体験館」1階の有り余るスペースに引っ張り出してるんじゃないかと、淡い期待をしてたのだが。 ◆あらためて、外の試作機に会う。60年前に初飛行した、まさにその機体・・・・・余談だが碓氷峠を往来した EF62、63 と YS-11、試作機同士で同い年なのだな。 それはさておき、名残の夏空の下に佇む機体を、ぱちり、ぱちり。コロナ禍のせいか機内見学は勿論、据えられたタラップに上がることも出来ず、アングルがなかなか厳しいのだが、 更に最近追加された空港作業車が左舷主翼と尾翼の間にピッタリ張り付いて、しかもこれ順光側。順光側で尾翼と空を、と思ってもコイツを避けようとすれば引きが取れず、 きっついなこれ・・・・・いつでも撮れると思ってタカ括ってると、ままこういうことがあるのだよ。


2022/8/20(土)
どっか行きてーなー、というぼんやりとした欲求の前に、あいち航空ミュージアムで YS-11 初飛行60年の記念企画と。ピンポイントで行くには聊か遠過ぎるが、パネル展に加えトークショーあり、 じゃあ鉄ネタも絡めれば・・・・・というわけで、朝一の新幹線に乗って、鮪が鮭に変わってる限定シウマイ弁当食べて、名古屋からバス乗って、まずは県営名古屋空港。FDA機をちょっと撮って、 「スペースジェット」の工場を見つつ・・・・・ん、完成機を空港へ転がすエプロンが、ワクチン接種会場の駐車場になってる。 ◆あいち航空ミュージアムには
昨年11月 以来、そう変わった様子もな・・・・・MH2000 が 2機もあったことに今頃気付く(をゐ)。プラモデルのコンテスト作品が並んでて、MRJベースの電子戦機とか、ムリーヤ(涙)とか、 はたまた「SR-72 ダークスター」まである・・・・・劇中では幻の「F-19」ぽいなーと思いながら見てたのだけど。他にブルーインパルスの写真展あり、肝心の YS-11 のパネル展示があり、 そしてフライトシミュレーターに再挑戦・・・・・五つ星は遠い。 ◆さてトークショーである。午前は元空自パイロットの方の思い出話。C-46 から YS-11P、C-1、C-130 と輸送機一筋でらした由で、政治的事情から足の短かった C-1 の硫黄島への飛行では、 上空まで来て天候不良でも引き返す燃料が残っておらず、視程ギリギリでどうにか降ろしたといったお話、C-130 で PKO に飛んだ話・・・・・ん、モザンビークは不肖・宮嶋も乗って行かなかったか、 帝国陸海軍も進出しなかった地へ自衛隊機が、みたいな会話が書かれてなかったか・・・・・に、YS-11P での VIP 輸送のお話、大平首相急逝の折には、 弔問に訪れる海外 VIP を成田と羽田でピストン輸送したとのこと。ちなみに、通常の人員輸送ではその中で階級が高い人が貴賓席に収まるのだそうだ。更に館長さんによれば、 ここに収まっている 1152 はどうも御召フライトの実績はないらしい、と・・・・・えーっ、天皇陛下も云々と説明されてたあの貴賓席は・・・。 ◆お昼を挟んで午後のトークは、元国立科学博物館産業技術史資料情報センター長・・・・・元、が付くということは、ザ・ヒロサワ・シティへの量産初号機の移転が、最後の大仕事だったわけですね。 お話そのものは、以前ヒロサワでの組立中の YS の前や、入間基地からのネット中継で伺った内容と大きく変わらなかったが、あの事業仕分けの際、歴史的価値について認識共有されたというくだりは以前にも伺った話として、 公開などの活用をするよう求められたとのこともリアルタイムに把握していたが、その中で、民間を交えてでも、という趣旨の発言が政府側からあったことが言質となって、 今度の「科博廣澤航空博物館」設立に結び付いている、という経緯については、初耳かもしれない。その「科博廣澤航空博物館」は来春オープン予定とのことで・・・・・ん、 乗り物コーナー一帯の「ユメノバ」は年内リニューアル・オープンを目指すと報じられてたが、まだ延びるか。 ◆YS-11 のキャラクターグッズがまたちょっと増えてたので、所望。本来は MRJ を真ん中にドーンと据える筈だったのが、今やすっかり YS-11 が主役を張ってる。 MRJ がいない分、やや殺風景に見えた展示スペースも、ミュージアムの努力の賜物か後から後から展示物が加わって、今から MRJ・・・・・MSJ か・・・・・を収めようにも、 スペースを融通できるのかと、他人事ながら心配になる。凍結中の事業がどっちへ転ぶにしろ、実機は是非とも、収めて欲しいものだが。


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